ソニー、PS3の心臓部『cell』生産撤退し東芝へ売却
日経が報じたようですが、各紙の経済欄で報道されました。
昨日夜には両社から決定ではないというリリースが出されましたが、これはまあいつものことですね。
asahi.com:ソニー、PS3の「セル」生産撤退 東芝に売却へ - ビジネス
ソニーが、ゲーム機のプレイステーション3(PS3)の心臓部に使う「セル」など最先端半導体の生産から事実上撤退し、その製造設備はセルを共同開発した東芝に来春にも売却する方向で交渉していることがわかった。売却額は1000億円程度とみられる。ソニーはセルの新たな用途に展望が持てず、多額の生産投資を回収しきれないと判断した。
PS3用CPU&GPUでの使用を核に各種家電製品にチップとして採用し半導体業界における主導権を握ろう(要するにインテルに取って代わっちゃえって事)という壮大な構想の下、前SCEトップ久多良木氏の肝いりで開発されたのがこのセルです。
PS2発売直後から次世代半導体として折あるごとにまるでマトリックス世界と化した壮大な構想の一端を解説していましたが、果たして理解できた人はどれだけいたのでしょうか?
発表直後、読んだ人が誰も理解できなかったというアインシュタインの相対性理論のように、われわれの頭脳が彼の思い描いた物に追いついていなかったのか、はたまた久多良木氏の頭が明後日の方向へトンでただけなのかは今となってはわかりません。
本来ならば競合他社を圧倒する性能を有していたはずのセルですが、結局その複雑怪奇なアーキテクチャのせいで現場の開発者がまともにプログラムを走らせられないという本末転倒な事態となりました。
このセル生産へは2000億円を超える投資が成されており、関連の投資額では一説によると5000億はくだらないなどという話も聞こえていました。
PS3の立ち上げに失敗し、全世界総ての市場でWiiが圧倒している現状、アメリカ市場などではXbox360にも惨敗している現状では半導体生産を黒字化するのは困難と考えるのは当然の成り行きでしょう。
ソニーにとっては選択と集中というかAV事業に資源を集中させる事で経営の健全化を進めるつもりのようです。
ただ、PS3以外での採用がほとんど考えられないうえに、外注Onlyとなるセルのコストが劇的に下がる可能性は低いのでPS3のコスト引き下げを考える上で重しになる可能性もあるかもしれません。
一番気になるのはゲームでソニーと提携し、次世代DVDで壮絶なバトルをしているセル引き取り手の東芝。
PS3の普及は東芝が推し進めるHD-DVDにとって最大の脅威。
しかし、セルはPS3向けにしか需要が現在のところ存在しない。
この関係を考えると半導体工場売却は次世代DVD戦争にも影響するかも…しれませんね。
最近はブルーレイ陣営に来ていたパラマウントとドリームワークスがこれからはHD-DVDのみで出すと方針転換したり、PS3に搭載されたブルーレイ圧倒的有利の状況が崩れてきているので。








